花の名

この前、同い年のひとのお別れに立ち会った。

後輩のような制服の人、先生、大学生のようなひと、今までのなかで一番ってくらいたくさん人がきていた。学生さんはみんな就活中なのか、初々しいスーツ姿に切り揃えたばかりのようなさっぱりとした髪で、かの人もこの中の一人になるはずだったのかと思うと、やるせない。お棺の蓋をあけるとワッと駆け寄る人、悲痛な声が聞こえた。
ふと、自分が今死んだら誰が来てくれるんだろうと思う。なんとなく結婚式と似ている。どの程度のラインの人までを呼んで、悼んでもらうべきなのだろう。正直、そう考えると両手に収まるくらいしか呼べない気がしてきた。まぁ、本当に死んだとして呼ぶのは私でないのだけれど。供花くらいはもらえるかもなあ。それに包まれて私は焼かれるんだ。花は菊と、よく見かけるしだれ藤のようなあの花がいい。名前は知らない。
それでも私は生きているから、私と同じだけの年数を生きるはずだったひとを見送った。

あなたも変哲のない花かもしれない、私もただの花。ただの花が摘み取られるとき、飾られるとき、枯れ捨てられるとき、誰かが喜ぶ?悼む?それをするのが当たり前の人間ってやさしいね。たくさんある花の中からひとつの花の人生をこんなに大切にクローズアップするなんて。

そこからひとつを 選んだ僕だけに唄える唄がある
あなただけに聞こえる歌がある
(花の名/BUMP OF CHIKEN)

 

花の名

花の名