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末臭いにおいの中でただ 自虐に溺れるああ だから夏は嫌いなんだ鈍色の剣を胸に突き刺してそれでどうかなるわけでもないのに過去の傷をほじくって傷が癒えるわけでもましては罪がなくなるわけでもないのに愚かだと思いながらもまた夏がくるあの日がくる私は…

君はメロディ

アイドルはあまり詳しくなくて、テレビやネットニュースで報道されることくらいしかしらないのだけど、たまたま君はメロディのPVをみて、感動してしまった。まるでAKBでかがやいた女の子たちすべてに向けて書いた曲のようで、何度もなんども噛み締めた。君は…

葬 その1

いつかしぬ人が静かに梨を剥きいつかしぬ人が新聞を読んでいる 朝 「死んでから三日は耳が聞こえる」なんて誰も知らない優しさばかり 永遠にひらかぬ瞼をかすめゆく「涙そうそう」は彼に届くか もう生きていない もう生きていない人の足わたしが見たのはたっ…

つゆのあとさき

何年か前の五月くらい、保護司をしていたという人を送った。本業はなんだったか記憶が曖昧だけれど、保護司だったということ、古い写真の中の服装がとてもお洒落で文化人然とした人だったことだけ覚えている。 そのあと、保護司について調べてみたら、ボラン…

水葬

うつしよと隔てるように石を入れたさらばおとうと 波路遥かに 白波に花が散らばり消えてゆく幾千の日々皆帰らざる ごわごわの麻袋では痛かろうとシルクのスカーフこっそり巻いた いつか誰がか言っていた海の底の都をきっと見に行ったんだね 死ぬことは罪だと…

狂骨の夢

死んだ後ばけものを作る仲間にしてよわたしの骨を一本あげる海べりの女の人のまぼろしを見て見ぬふりして大人になるの冷えきった手足ばかりが赤くなり骨はいつまでも白白と光る生きるのがイヤ 嫌 厭海の底にもまだ土がある汚れてる 体が汚れてる気がして骨に…

花の名

この前、同い年のひとのお別れに立ち会った。 後輩のような制服の人、先生、大学生のようなひと、今までのなかで一番ってくらいたくさん人がきていた。学生さんはみんな就活中なのか、初々しいスーツ姿に切り揃えたばかりのようなさっぱりとした髪で、かの人…

映日紅の花

小さい頃、ピアノのお部屋から脱走するために窓に靴を隠していた。 結局、脱走に成功したことは2,3回しかないのだけど、その時の記憶とよく覚えている匂いが、どこでも嗅いだことがないはずなのにとても懐かしいさわやかなにおい。あのにおいをかぎながら…

ホシキラ

辛い事を乗り越えた時、強くなるしまっすぐに愛することができる。なんて偉そうに言うけれどそんなの自分での今乗り越えた!なんてわかりやすくわかることじゃなくて、時間をかけて気付いたら前を向けていた、気付いたら強くなれていたっていうのがほんとの…

むかし、歯がこわかった。骨だと思ったのだ。人間の中にある、火で焼かないと出てこないものが生きている間にむき出しにされている。それだけで、みんな中身が骨だということをまざまざと思い知らされるみたいで。 そのあと大きくになるにつれて、歯が骨とは…

異邦人

今日は外出にイヤホンを忘れてしまってショックです。異邦人聴きたいって朝から思ってたのに…。 異邦人は中東をイメージして作られたと最近知ったのですが、何も知らずに聞いた私の中で異邦人は、小さい頃連れていってもらった函館を思い出しました。 坂と海…

喝采

いつものように幕が開き恋の歌うたう私に届いた報らせは 黒いふちどりがありました(喝采/ちあきなおみ) こんな経験はまだないのです。ただ、大事な人がいつ遠くへ行ってしまっても、人は皆いつか遠くへ行ってしまうものだという事を忘れないために、いまの…